フランシスコ・タルレガ(1852~1909)はスペインのギタリストである。タルレガの作曲した「アルハンブラの思い出」はあまりに有名である。タルレガのオリジナル曲は少ししかないが、タルレガの名が歴史に残っているのはタルレガの編曲が素晴らしかったからである。バッハ、ショパン、メンデルスゾーンなどの曲をギター曲に編曲してギタリスト達に音楽を提供した功績により、タルレガの名を世界に知らしめギター史に燦然と輝く巨匠となったのである。タルレガはギターの父と称されている。
オリジナル曲

タルレガが作曲したオリジナル曲は
- アルハンブラの思い出
- アラビア風綺想曲
- ラグリマ
- アデリータ
- 13の前奏曲
など僅かである。タルレガは、同じスペインのピアニスト アルベニス、グラナドス、ファリァなどの曲をギター曲に編曲している。これらのピアニスト達はスペイン国民楽派と言われ、自国スペインを題材にした曲が多くタルレガの愛国心と共鳴したと思われる。
アルベニス
- アストゥーリアス
- グラナダ
- カディス
- カスティーリャ
- 朱色の塔
- セビリア
などアルベニスがスペインを題材に作曲した多数のピアノ曲をタルレガがギター曲に編曲している。タルレガがギターで演奏するアストゥーリアスを聴いて、アルベニスが「これこそ私が思い描いていた曲だ」と言ったと伝えられている。タルレガの編曲したアルベニスの曲はギタリスト達の宝となっている。大概のギター演奏会ではアルベニスがプログラムに入っている。
グラナドス
- アンダルーサ
- オリエンタル
- ビリャネスカ
- ゴヤの美女
などグラナドスの代表的なピアノ曲も、タルレガはギター曲に編曲している。アルベニスと同様にギター演奏会ではグラナドスの曲がプログラムに入っている。
バッハ
- 無伴奏バイオリン組曲
- 無伴奏チェロ組曲
- フーガ
などのバッハの作品もタルレガはギター曲に編曲している。当時はバッハの曲をギター曲に編曲することについて、神の領域を侵していると批判する音楽家がいたそうである。音楽の父と称された大作曲家バッハの作品を編曲することは神に背くことと思う人がいたのであるが、タルレガは信念を曲げずに編曲を続けたのである。
その他 ショパン、メンデルスゾーンなどの曲をギター曲に編曲しているが、その数は膨大なものであり、タルレガの仕事はこの編曲によるギター曲の創出に生涯を捧げたものであった。